為替ヘッジ

為替変動のリスクを避けることを言う。

海外の株式や債券などに投資をする際、その国の通貨で運用が行われます。

たとえ運用収益が得られていたとしても、為替が変動すると、円に換算する際に資産価値も変動してしまいます。

この影響を避けることが為替ヘッジの目的です。

一般的には外貨建て資産に投資をする場合、同時に外貨売り円買いの先物予約をするなど、先物取引やオプション取引を行い為替変動に備えますが、その分のコストは必要となります。

王様
投資信託の中には項目に為替ヘッジと記載されている場合があるけど、為替ヘッジって何?
家来
簡単に言うと、為替変動リスクを回避するということです。

外国の株式などに投資している投資信託だと、その国の通貨で運用しているので、為替が変動してしまうと資産価値が下がるかもしれないからです。

王様
ちょっとよく分からないな。
具体的な数字を挙げると分かりやすくなるかな。
家来
では手数料などを除いて、さらに極端な数字で説明したいと思います。

例えば米国株を1ドル120円の時に100ドル分買って運用したとします。

町人
1ドル120円だから12,000円で購入したと。
家来
はい。
その後、含み益が出て120ドルになったとしましょう。
王様
運用がうまくいったんだね。
家来
そうです。
ただ、この時1ドル90円になっていたらどうでしょうか。
町人
あれっ!?120ドル×90円で10,800円しか戻ってきませんよ。
家来
せっかく運用は上手くいっていたのに、円高になった影響で、結果1,200円の損失となってしまったわけです。
王様
それは困るなぁ。
家来
そこで、為替が変動しても資産価値が下がらないように為替ヘッジを行うということです。
王様
王国で購入した投資信託には為替ヘッジありの商品ってあるの?
家来
海外の株式に投資しているのは『SMT アジア新興国株式インデックス・オープン』だけですが、為替ヘッジなしの商品です。
家来
為替ヘッジありの商品だと、以前戦略会議で取り上げた、横山光昭さんの本『はじめての人のための3000円投資生活』に載っている、『SMTAMダウ・ジョーンズ インデックスファンド(為替ヘッジあり)』などがあります。
町人
商品名にも入っているくらいだから分かりやすいですね。
家来
ちなみにこの商品は、為替ヘッジなしの『SMTAMダウ・ジョーンズ インデックスファンド』もあります。
王様
どちらか選択できるということか。

ちなみに為替ヘッジありだと必ず資産価値は下がらないものなの?

家来
残念ながら完全に回避できる保証はありません。

為替ヘッジのコストによって資産が目減りすることもあるので。

町人
絶対ではないのかぁ。
家来
なので、為替変動が不安であれば、その分のコストが掛かっても為替ヘッジありの商品を選び、必要ないと思ったら為替ヘッジなしの商品を選べばよいと思います。
王様
なるほどね。
今度外国株式や債券を投資対象にしている商品を購入する時には、為替ヘッジの項目もしっかりチェックしておくよ。

⇒横山光昭さんの本を紹介した戦略会議はこちら