IPO(新規上場株式、新規公開株式)

新規上場株式や新規公開株式と言われ、未上場企業が主に設備投資などの資金調達するのを目的として、証券取引所に株式を新規上場し、不特定多数の投資家に株式保有してもらうことを言う。

Initial Public Offering【イニシャル パブリック オファリング】の頭文字の略で、直訳すると最初の公開の売り物。

上場企業は一般の投資家がしっかり投資判断できるように、事業内容や財務状況などの企業のさまざまな情報を開示する必要があります。

資金調達のほかに、知名度を高めたり人材を確保できるなどのメリットがあります。

関連語:PO引受元引受(元引受契約)幹事会社主幹事会社公募価格売出価格

王様
すでに上場されている企業だと株価を見ればいくらかって分かるけど、IPOで募集される企業の価格ってよく分からないんだけど…。
家来
主にブックビルディング方式で価格が決定します。

まずはその株式を引き受けた証券会社は仮条件を提示するので、投資家はブックビルディング期間(需要申告期間)中に、その仮条件の範囲内で申し込みをします。

王様
仮条件の範囲内?

最初から値段が決まっているわけじゃないのか。

たとえば1,000円で購入してくださいというような。

家来
そうです。

例えば2017年11月28日に上場の『幸和製作所』は、仮条件が3,220円から3,520円、価格は100円刻みでとなっています。

家来
この場合、指値であれば100円刻みということなので、3,220円、3,320円、3,420円、3,520円のいずれかで申し込みます。

ちなみにストライクプライスというのは、確定価格がいくらであっても購入意思はあるという場合に選択します。

町人
どの証券会社でも同じように、ストライクプライスと価格指定のどちらかを選択するんですか?
家来
表示や使われている用語が違うだけで同じ証券会社もあれば、指値注文ができないところなど若干の違いはありますね。

私がIPOの申し込みをしているライブスター証券だと指値注文はできません。

マネックス証券だとSBI証券と同じ注文の仕方ですが、ストライクプライスではなくて成行注文と表示されてます。

町人
最終的に価格はどうやって決まるんですか?
家来
投資家の需要を把握して公開価格(発行価格)が決定するということです。
町人
『幸和製作所』で言えば、指値3,220円の申し込みが圧倒的に多かったら発行価格は3,220円になるのか。

でももし指値3,220円で申し込みをして、発行価格が3,420円になったら抽選って参加できないんですか?

家来
残念ながら参加できません。

その場合だと、ストライクプライス、3,420円、3,520円で申し込んだ人が抽選対象です。

王様
まさか3,520円で申し込んだ人が当選したら、発行価格より高い値段で買わされるわけではないよね。
家来
それはありません。

3,420円で購入できますよ。

王様
じゃあストライクプライスか最高値で申し込んでおけばいいんじゃない?

必ず抽選には参加できるし。

家来
言われてみれば確かにそうかもしれません。

私は今まで成行かストライクプライスしか選択してなかったですけど、同じように申し込もうと思います。

ただ、証券会社によっては、抽選前に買付余力が足りなくても抽選対象から外れてしまうので、その点だけは注意しておきます。