【家来の資産運用報告 逆日歩編】株主優待でクロス取引(つなぎ売り)する際は逆日歩に要注意、その理由とリスクを回避する方法とは

財テクキングダムでは、株主優待を貰うために、先日(2017年9月)初めてクロス取引(つなぎ売り)を行いました。

と言っても私ではなく町人ですが…。

クロス取引とは、主に株主優待を取得する際に、権利落ち日で株価が一気に下がるリスクを避けるために行うもので、現物買いなどの各種手数料は掛かるもののコストは最小限に抑えることができます。

株価変動のリスクを避けられるのは、権利付最終日寄付(よりつき)前に現物買いと信用売りを同時に注文する(同じ株価で売買する)からです。

つまり、株価1,000円で購入して、950円で売却した場合は1株あたり50円の損失(100株なら5,000円の損失)となりますが、クロス取引なら同じ株価の売買なので実質0円ということです。

ただし、手数料についてはしっかり把握しておかなければなりません。

とくに逆日歩です。

高額になるケースがあるからです。

とはいえ、正直大した金額ではないだろうと思っていましたが、以下のニュースを聞いて驚きました。

株主優待の内容だけを見て、お得だからと逆日歩を考えずにクロス取引してはいけないと痛感。

今後、私もクロス取引をする際は、後でもの凄く痛い目にあうことがないように注意したいと思います。

⇒クロス取引について報告している戦略会議の様子はこちら

クロス取引の際に、逆日歩に注意しなければならない理由

家来
先日『第一興商』でクロス取引をしてもらったじゃないですか。
町人
はい、カラオケの『BIG ECOH(ビッグエコー)』などで使える優待券を貰うために、初めてクロス取引しました。
家来
その時の逆日歩って高かったですか?
町人
いえ、必要なかったですよ。

それに、ほかの手数料もとくに高くはなかったような。

家来
それは良かった。
町人
ただ初めてだったので注文時にタイムラグを発生してしまって、株価変動の損失を出してしまいましたが…。(苦笑)
家来
そうでした。

でも優待券以上の損失ではなかったので、トータルとしてはプラスだったと。

町人
本来なら手数料は383円で、5,000円分の優待券(100株保有)が貰えたのに、株価変動の損失を3,000円出してしまったから、1,600円ほどのプラスとなったわけです。

たまたまプラスだったから良かったですけど、次回からは注意しますね。

家来
私も同じことやるかもしれないので気を付けます。
町人
ところで『第一興商』の逆日歩が気になったのは何でですか?
家来
クロス取引で、ある銘柄の逆日歩がかなり高額になったというニュースを聞いたので、ちょっと心配になったからです。
町人
確かに高額になる場合があるって話ですけど、正直『第一興商』を買う時は何も気にしてませんでしたよ。
家来
私もニュースを聞くまでは、高額のケースでも100円が500円になるくらいのイメージで、大した金額にはならないと思ってました。
町人
ちなみにそのある銘柄というのは?

逆日歩が高額になった『ホットランド』、はたしてその金額は

家来
2017年12月末が権利確定日『ホットランド』です。
町人
『ホットランド』
家来
『築地銀だこ』『薄皮たい焼銀のあん』などを運営している会社と言ったほうが分かりやすいかもしれません。
町人
あぁそれなら分かりますよ、ついこの前もたこ焼き食べたばかりなんで。

『ホットランド』って『築地銀だこ』の会社だったのかぁ。
(画像はイメージです)

家来
お店の前を通る時はいつも買いたくなりますよね。
町人
そうそう、美味しそうなニオイに誘われてつい買ってしまいます。(笑)

ちなみに、その『ホットランド』の株主優待の内容って何ですか?

家来
100株保有で1,500円の優待券が貰えます。
町人
1,500円の優待券なら8個入りが大体3皿食べられるから結構お得ですよ。

あとは株価が安ければ。

家来
権利確定日あたりの株価は1,500円前後でした。
町人
それならあまり高くないから手に入れやすくて良いですね。
家来
はい。

なので、必要最低資金は15万ほどと安いですし、それでいて1,500円の優待券が貰えてとてもお得ということで、人気が集中したわけです。

町人
それでクロス取引、信用売りが集中して、結果株不足になってしまったってことか。
家来
そうです、それも大量に。
町人
結局、逆日歩はいくらだったんですか?
家来
逆日歩は6日間(クロス取引で掛かる逆日歩の日数)で1株あたり135円も発生してしまいました。
町人
えっ!?1株135円?

100株だと…13,500円?

家来
そう、つまり1,500円分の優待券を得るのに13,500円掛かったってことになります。
町人
こんなにも高額になるケースがあるなんて…、全然知らなかった。

ということは、3皿分が13,500円だから1皿あたり4,500円と、ものすごく高いたこ焼きになってしまったわけか。

家来
たこ焼き1個あたりにすると約560円ですよ。(苦笑)

そんな高級たこ焼き見たことも聞いたこともないです…。

町人
あるならぜひ食べてみたいね。
家来
なので、これからクロス取引する際は、逆日歩のことも考えておかなければと思います。

お得だと思って株主優待の権利を取得したはずのに、最終的には大損害でしたってなったら本末転倒なので。

町人
ありがとう。
今後クロス取引する時は、株主優待の人気面とかも気にするようにします。

逆日歩のリスクを回避する方法

逆日歩は必ず掛かるコストではありません。

信用売りの需要が高まり、貸し出す株が不足した場合に掛かるもので、発生するかどうかは翌日になるまで分かりません

なので、上記の『第一興商』のように発生しない場合もあれば、『ホットランド』のように優待品以上となる13,500円が掛かることもあります。

もし高額な逆日歩が心配な場合は、一般信用取引を利用する方法もあります。

取引所が選定した銘柄のみ取引できる制度信用取引とは違い、一般信用取引は証券会社が独自に銘柄を選定しています。

一般信用取引は、制度信用取引のように機関投資家などから手数料を払って大量の株式を調達することがないため逆日歩は掛かりません。

ただし、株数にはかぎりがあり、人気の株主優待銘柄などは権利付最終日を待たずして在庫がなくなる場合があるので注意が必要です。

また貸株料は制度信用取引より高くなっています。

とはいえ、保有期間がほとんどないクロス取引の場合は、それほど大きな差にはなりません。

逆日歩のリスクを考えるのであれば、一般信用取引の方がおすすめです。

信用取引を行うには、まずは証券会社の口座開設が必要です。

一般信用取引ができる主な証券会社はこちらです。

ABOUTこの記事をかいた人

王国で担当する投資信託をメインに、2017年10月からはビギナーながら株式投資にも参戦。1998年からシルクHCで一口馬主を始め、G1馬のローブティサージュやOP番長モンドインテロなどに出資して調子に乗っている。目標はダービー出走&制覇。