しっかり覚えておきます。
で、そのpipsを見れば、町人の方が900万円儲かっているのが分かるわけですか。
もちろん単純に利益を出すのが目的なので、今の例で言えば町人の方が利益を出しているから正解ではありますけど、金額だけではそれぞれがどうやって利益を出したのかが見えてこないんですよ。
そこでpipsです。
そもそも1pipsっていくらなの?
1円 | 100pips |
---|---|
10銭 | 10pips |
1銭 | 1pips |
100pipsの利益が出たと言っていたら、1円の利益?
う~ん、よく分からないです。
例えばドル円の取引をしているとしましょう。
1ドル100円が100円10銭になった場合、為替レートは10銭変動しました。
10銭は10pipsですから、この場合10pips獲得したことになります。
他にも、ショートで100pips利益が出ましたという人がいた場合、現在1ドル101円だったとすると、その人がエントリーした時は1ドル102円だったことが分かります。
少しずつ分かってきたよ。
そこで話を少し戻しますけど、商人が
金額だけではそれぞれがどうやって利益を出したのかが見えてこない
と言っていたのは、いくら利益が出たというだけでなく、何pips獲得して結果いくら利益が出たのかが重要だということですね。
ではどういうことなのか説明していきましょう。
先ほどの家来と町人の会話を例として、それぞれの利益を出すにはどのようなパターンが考えられるのか見ていきます。
家来の私は1か月間で100万円の利益が出ました。 | ||
町人の僕は1か月間で1,000万円の利益が出ました。 | ||
以下の3つのパターンはすべてドル円の取引で、1ロット(Lot)=10,000通貨とします。
ロットとは各証券会社が定めている最低取引単位のことです。 |
・パターン1
Lot(ロット) | pips(ピップス) | |
---|---|---|
100 (100万通貨) |
100 | |
1,000 (1,000万通貨) |
100 |
家来は100万通貨持っていて100pipsの利益が出ています。
ちなみにこれ以降のすべてのパターンに共通することですが、エントリーの回数、ロングやショートはまったく問いません。
いずれにしても、1か月間の取引で最終的に獲得したpipsと思ってください。
ただ分かりにくくなるので、複数回の場合は、同じ通貨量の取引、パターン1の家来なら毎回100万通貨をエントリーしたとします。
だから、100万通貨×1円で100万円儲かりましたってことね。
町人も同じpips利益が出ているので、1,000万通貨×1円で1,000万円儲かったというわけです。
・パターン2
Lot(ロット) | pips(ピップス) | |
---|---|---|
100 (100万通貨) |
100 | |
100 (100万通貨) |
1,000 |
でも…。
1ドル100円が一気に110円とかになることはありませんし、複数のエントリーでも1,000pipsの利益を出すのって結構大変なんですよ。
当たり前かもしれないけど、資金が多ければそれだけ少ないpipsでも儲けられるということかな。
・パターン3
Lot(ロット) | pips(ピップス) | |
---|---|---|
1,000 (1,000万通貨) |
10 | |
100 (100万通貨) |
1,000 |
家来は1,000万通貨持っていたけど、10pipsしかなかったから100万円しか利益が出てないと…。
うまく取引しないと資金力があっても利益は出ないんだな…って当たり前か。(苦笑)
架空の取引とはいえ、なぜ1,000万通貨で取引できなかったのかと後悔してしまいます。
僕もパターン3でようやく1,000万通貨保有したというのに、もっと上手く取引していれば…と思いますよ。
同じ100万円の利益を出したいと思っていても、10万通貨なら1,000pips必要だけど、1,000万通貨なら10pipsとかなり違いますよ。
でもまぁ一番の理想は、大量に通貨を保有してレートが激しく動いてうまく取引することなんですけどね…。
ところで今回はクロス円を説明してもらったわけだけど、他の通貨のpipsはどうなの?
例えばドルストレートとか。
まずは、世界共通の利益と損失の指標としてpipsがありますということと、1円が100pipsで1銭が1pipsだと理解していただければと思います。
では続けてスプレッドについて説明しましょう。
これは世界共通の指標です。