【一口馬主収支報告】サンサルドス・牡｜オルフェーヴル×ヴィヤダーナ(母父：アザムール)

団野大成騎手：
「積極的な競馬をして欲しいということだったので、スタートから押して行ったのですが、他の馬が速くて行けませんでした。ただ、しばらく出していったことで馬がだいぶ行く気になってしまって、道中はだいぶハミを噛んでしまいました。

行けないと分かった時点でスッと控えて途中から捲る作戦に早めに切り替えればよかったのですが、中途半端な乗り方になってしまい大変申し訳ございません」

 

安田隆行調教師：
「すっと行けるなら積極的なレースをするように指示を出していましたが、それが無理ならすぐ戦法を切り替えるぐらいの気持ちの余裕が欲しかったですね。チグハグな競馬で全くこの馬らしさが見られないレースになってしまいましたし、本当に申し訳ない気持ちで一杯です。

夏場3戦したこともありますし、この後は一旦ノーザンファーム空港へお戻しして一息入れてあげたいと思います」

 

レース翌週、安田隆行調教師：
「レース後も大きなダメージはなく、体調も問題ありませんでしたが、予定通りこれまでの疲れを取る為にノーザンファーム空港へお戻しさせていただきました。

前走は思うような競馬が出来ず申し訳ありませんでしたが、まだまだこれから良くなってくる馬なので、これからも大事に育てていきたいと思います」

藤岡佑介騎手：
「安田調教師からは『4角先頭くらいの気持ちで乗って欲しい』と言われていましたから、半マイル待たずに踏んでいってはいるものの、現状はまだ緩さを残しているためにこちらが促しても進んでくれませんでした。それでも最後までバテること無く脚は使えていますし、この距離も合っていそうです。

また、厩舎から聞いていたような手先の硬さはあまり感じませんでしたし、状態は良かったと思いますよ。馬体が成長してくれば、もっと良い走りを見せてくれそうです」

 

安田隆行調教師：
「今回は意識的に早めの競馬をしてくれましたが、もうワンパンチ足りない印象を受けました。未勝利ならあの形でも通用しましたが、現級を勝ち上がるにはもっと成長を促していかないといけませんね。

ジョッキーの話でも緩さが感じられたようですから、もう暫く大事に育てて行きながらレースに出走させる方が良いと思います。優先出走権を獲りましたが、今後の予定につきましては厩舎で状態を確認したうえで検討させていただきます」

 

レース翌週、安田隆行調教師：
「レース後はそのまま札幌競馬場に滞在していますが、レースのダメージはなく、体調も変わりありません。疲れが出るようなら無理する必要はないと思っていましたが、今の感じならもう1戦しても問題ないでしょう。

今週いっぱい状態が変わりなければ8月18日の札幌・芝2,600ｍに向かいたいと考えています」

北村友一騎手：
「今回はある程度自分から進んで行ってくれそうな雰囲気があって、その通りスッと2番手を追走することが出来ました。

向こう正面半ばで8番の馬が動いて来たときに小脚が使えないために反応が遅れ、内に押し込められてしまいました。どんどん捲られてしまい、直線に向いた時に勢い良く上がって行けた勝ち馬と対照的な動きになってしまいました。2番手からでも捲られる前に強気に動いて行けばよかったです。

この馬の持ち味を出せない騎乗になってしまい申し訳ございません」

 

安田隆行調教師：
「勝負どころで動けなくて直線に向いてから瞬発力を求められる競馬になってしまい、大型馬には厳しい展開になってしまいました。

せっかく北海道へ連れてきているので、もう一回は出走させたいと思いますが、中間の調整方法などについてはレース後の状態を確認してから決めたいと思います」

 

レース翌週、安田隆行調教師：
「レース後も目立った疲れもなく、体調も変わりありませんでした。この後は8月4日の札幌・芝2,600ｍに出走させたいと思い、環境に慣れさせる為に23日に札幌競馬場へ移動させました。

移動後も特に変わった様子は見られませんし、来週の競馬に向けて調教を開始していきたいと思います。ジョッキーは藤岡佑介騎手に依頼しています」

北村友一騎手：
「二の脚が速くないのは分かっていたので、最初は馬のリズムに合わせて追走し、ペースが落ち着いたところでロングスパートを仕掛けて行こうと考えていました。

自分のリズムで向こう正面を過ぎたあたりで外から仕掛けて行きましたが、欲を言えば先頭に立ちたかったものの、そこまで行き切れなかったですね。
敗れはしましたが、自分の形で最後まで頑張ってくれましたし、これから更に力を付けていけばもっと良い競馬をしてくれるようになるでしょう」

 

安田隆行調教師：
「ジョッキーには未勝利を勝ち上がった時のような競馬をお願いしていましたが、その通りの競馬をしてくれました。

最後は5着に敗れてしまいましたが、昇級戦としては目途の立つレース内容だったと思いますし、サンサルドスもまだ良くなっている段階でもありますので、力を付けていけば更に良い競馬をしてくれるようになるでしょう。

トレセンに戻って状態を確認した後は、一旦牧場へ戻して次走に備える予定です」

 

安田隆行調教師：
「レース後も状態は変わりなかったですが、予定通り一旦牧場へ戻させていただきました。

昇級戦でも見せ場を作ってくれましたし、これからもっと力を付けていけば更に良い競馬をしてくれるようになるでしょう。しっかりするまでは間隔を空けながら出走させていきたいと思います。

次走の予定につきましては牧場で状態を確認しながら検討していきたいと思います」

川又賢治騎手：
「テンションが高くてゲートに入ってからも煩かったのですが、他の馬がなかなか入らなくて待たされている間に落ち着いてくれました。

スタートはいつもゆっくりですから焦らずに後方を進みましたが、以前よりも行きっぷりが良かったですよ。ここしかないと言うタイミングで動いて行きましたが、その時の反応も良かったですし、4コーナーで外から並ばれたのですが、こちらの扶助に対してもう一回反応して伸びてくれました。

昨年の秋に福島で乗せていただいた時よりも馬がしっかりしていて、成長を感じることが出来ました」

 

安田隆行調教師：
「おめでとうございます。昨秋も好走したように福島コースとの相性がいいのでしょうね。それに距離はあった方がいいタイプなので、このレースを選んで本当に良かったです。ジョッキーもいいタイミングで動いてくれました。

今後についてはレース後の状態を見てからになりますが、今回はだいぶ煩い面を見せていたのでひと息入れてあげた方がいいかもしれませんね」

 

安田隆行調教師：
「トレセンで状態を確認したところ、大きなダメージは見られませんでしたが、予定通り9日に牧場へ戻させていただきました。

まだ心身共に幼い中、あれだけ強い勝ち方をしてくれるのですから、ひと夏越せば更に磨きが掛かってきそうですね。
次走の予定につきましては牧場で状態を確認しながら検討していきたいと思います」

北村友一騎手：
「ここ最近は向正面で早めに上がって行って、終い甘くなってしまうレースが続いていましたし、以前よりも走りのバランスが良くなっているように感じたので、内で脚を溜めるレースを選択しました。

直線で少し追い辛くなった部分はありましたが、ジリジリとした脚色でしたし、もし前が上手く開いていたとしても、あまり大きくは変わらなかったでしょう。

長めの距離のレースは合っていると思いますので、あとは持久力勝負の展開になればもっとやれると思います」

 

安田隆行調教師：
「調教の感触から、じっくり脚を溜めて終いを活かす競馬をしたようですが、道中の手応えほど伸び切れなかったですね。

馬自身はしっかりしてきましたが、やはり持ち味を活かすのであれば、ペースが上がる前に惰性をつけて仕掛けて行く競馬がこの馬には合っているのかもしれません。

優先出走権を獲ることが出来ましたが、この後の予定につきましては、トレセンに戻って状態を確認した上で検討させていただきます」

藤岡康太騎手：
「厩舎の方は『状態が上がってきているから、スタートは出てくれるかも』と話していましたが、やはり行き脚が付きませんでしたね。

高脚のような走り方なので、どうしてもスピードが乗るまでに時間が掛かってしまいます。
厩舎サイドからは早めの競馬をして欲しいと言われていたので、向正面で上がって行きました。

直線の坂を登り切って平坦になった後に、スッと反応できる馬に差されてしまったものの、ゴールまで止まってはいませんし、途中で脚を使ったことを考えると頑張ってくれています」

川又賢治騎手：
「タイミングよくゲートを出ましたが、スッと行き脚が付かなかったので、焦らず馬のリズムを大事に追走しました。
4コーナー手前から押し上げていき、最後の直線で伸びてくれると思いましたが、追い出しにかかると左側にモタれてしまい、その分ジリジリとしか伸びてくれませんでした。

馬自身は良くなってきていますが、まだトモの甘さからしっかり走り切れていないところがありますね。
それを考えると堅実に走ってくれていますし、これから成長していくにつれて、もっといい走りを見せてくれるようになると思います。

1番人気の支持を受けながらいい結果を残せず申し訳ありませんでした」

安田隆行調教師：
「大型馬ですしトモの甘い馬なので行き脚が付かないのは仕方ないですが、脚が溜まっていても、そこまで伸びてくる馬ではないので、もう少し早めに惰性をつけて上がって行くぐらいの競馬が良かったかもしれませんね。

最後の直線では緩さから真っすぐ走り切れていなかったですが、その辺りは成長とともにしっかり走ってくれるようになると思います。
堅実に走ってくれるようになってきましたし、今後も成長を促しながら大事に育てていきたいと思います。

この後はトレセンに戻って状態を確認したうえで検討したいと思います」

川又賢治騎手：「スタートで遅れてしまいましたが、焦ることなく後方で我慢をさせていました。
ただ、瞬発力勝負になると分が悪いと思ったので、向こう正面では外々を回って少しずつ上がっていき、４コーナーでは理想的なポジションで直線に向けました。
道中脚を使った分、直線はジリ脚になってしまいましたが、バテてはいませんし、今日は勝ち馬が強かったです。
また、大型馬で力強い走りをしてくれているだけでなく、気性も素直で反応が良いので、とても乗りやすい馬でしたよ。
もう少し器用さがあればスムーズな競馬が出来るかもしれませんが、レース慣れしてくれば徐々に解消してくれると思います」

安田隆行調教師：「前走騎乗した北村友一騎手が自分のリズムで競馬をした方が良いタイプだと言っていたので、川又騎手には外目を回ることになっても良いから自分のリズムを守る競馬をして欲しいとリクエストしていました。
指示通りの騎乗を見せてくれましたが、勝った馬は好位で楽に運んでいたので、立ち回りの差が出てしまいました。
それでもまだ全体的にしっかりしていないことを考えると、競馬を使う毎に前進してくれていると思います。

この後についてはトレセンに戻ってからの状態を見て、検討させていただきたいと思います」

北村友一騎手「調教の感触から、最初から流れに乗っていくと脚を溜め切れずに終わってしまうと思ったので、前半はじっくり態勢を整え、流れが落ち着いたあたりで押し上げて行きました。

勝負どころではまだフォームが沈まず、トモをしっかり使い切れていない感じでしたし、最後はフラフラとしていました。
もう少し時間を掛けて成長を促していかないといけませんが、形としては同じような競馬を続けていけばいいと思いますし、馬体が伴えば最後までしっかり走ってくれるようになるでしょう」

安田隆行調教師「ジョッキーが考えて乗ってくれたこともあって、レースの形としては悪くなかったと思います。
道中は上擦った感じで、バランスよく走れていないことを考えると、もう少し成長を促していく方が良さそうですね。

初戦のレース内容より明らかに良化が窺えますし、今後も上手く育てていけば先々はしっかりとした走りで力を発揮してくれるようになると思います。
トレセンに戻って状態を確認したうえで今後の予定を検討させていただきます」